前回⇩
クトゥルフTRPG:まずはダイスを振れ、話はそれからだ①(初TRPG) - だむだむ畑
前回までのあらすじ
謎の黄色い集団に拉致された江戸川キャナン、インパルス板倉、堤下インパルスの3人は目を覚ますと真っ白な部屋に閉じ込められていた。不思議な美少年「ナルくん」いわく生贄に選ばれてしまった3人!なんとかここから脱出しなければ……。
そんな中、勘のいい男インパルス板倉が紙裏のメッセージに気づいた。
3つのメッセージ
1~3の紙に書かれたメッセージ。まずは『1』から順に確認することになった。
1《神様の部屋には宝物が祀られ、護られている》
さっき見たネットブックの地図にあったあったよ神様の部屋!
宝物……気になる。しかし『護られている』とあるのでガーディアン的な何かもいそうな気配。力でどうにかできる相手だといいのだが(脳筋)
2《酒に酔いしれて宇宙へ旅立て》
「これはひょっとして私のウイスキーのことか?」と板倉。
そういえばハードボイルドを自称する板倉はウイスキーを持ち込もうとしていた。
しかしこれは関係なさそうな気がするがどうだろう。まだ情報が足りてないのでなんとも言えないところである。
3《黄色は危険色。気を付けろ》
危ねー!!
いやもうほんとその危険な黄色を開ける直前だった。
ありがとうインパルス板倉!できる男だ、よくぞ紙裏に気づいてくれた。
探索2ターン目~
ここで全員の行動が終了したので一度話し合いを持つことになった。
「時に皆の集、荷物は持っているかい?」
板倉は時間を確認したいので時計を持っていたら教えてほしいと言った。
「いやー私の荷物は黄色いローブの男にガスを嗅がされた時に奪われていてね」
「あーおれも黄色いローブだった」
2人は拉致された時に見た情報を共有して「やはり黄色には気を付けねば」となったが、僕は何も見ていないのである。
「俺も襲われた。黄色かったかどうかはわからないけど殴られた。黄色かったかはわからないけど」
疎外感がすごい。
時間については堤下が両腕に高級腕時計を付けていたのでそれで確認してもらった。
現在の時刻は午後10時。どっぷり夜だ。
日付表示は狂っていてわからなかったが、お腹もすいてないし日は経っていないだろうということに落ち着き、続いてネットブックの報告をすることに。
「この江戸川、パソコンを見つけたぜ。コンピューターには疎いものでな、詳しいものがいたらこれを授けたい」
コンピューターの技能を持つのは板倉だったが「体力に自信が無いからそれを持つことで素早さが低下したりとか心配やな」と不安の様子。
「大丈夫!君ならやれる!」
ゴリ押しでどうにかしようと思ったが、キーパーからもマイナス査定はないとの言葉をもらったので、無事コンピューターお爺ちゃんと呼ばれる(らしい)男インパルス板倉にネットブックを譲渡することができた。
さて、ここからは再び探索をすることに。
僕は筋力と鍵開け技能で『2』番の箱を、慎重な男板倉はドアに聞き耳を、堤下は床に散らばった本をもう一度調べる。そこまで決めたところで、
「ぼくは?」
とナルくんが顔を出した。
すっかり忘れてた。
というか君は天井の通気口探索担当だったんじゃないのか?
話を聞いてみると蓋がしてあるので通れなかったらしい。仕方ないので堤下と一緒に本を調べてもらうことにした。
2ターン目は何の成果も得られなかった(全員失敗した)ので、そのまま3ターン目も同じ行動をとることになった。
DEX5の不器用さで果敢に『2』番の鍵開けにチャレンジした僕は2回目でなんとか解錠に成功。箱の中には手のひらサイズの空っぽの小瓶が入っていた。
何かに使えるからもしれないから持っていくべき、とナルくんが勧めてきたが「割れ物だしどうする?」とよく分からない理由でしぶる僕たち。
堤下から包帯でグルグル巻きにして保護するという妙案が出たので、それならばということで小瓶を人数分持ち運ぶことにした。
2人体制で本を漁っていた堤下、ナルくんは手書きのノートを見付けた。
誰だか知らないがめちゃくちゃ励ましてくれてる。
しかし、ヒントとしてはどうなのだこれは?具体的なことがなにも書かれていないが。まあ、力があれば開く扉があるというだけで十分な希望だと思うことにしよう。
同時に本棚の上から『バール』を発見した。いかにも破壊力がありそうだが、これまた命中率の関係でキックの方が強いらしい。ちょっとキック強すぎじゃないですかね。
さて、ここで板倉だが、前回聞き耳を失敗しているのでもう一度やっても効果がないと判定され、ネットブックと向き合うことに。
ここに僕も合流し板倉とは違うアプローチでネットブックを調べることにした。
コンピューターの技能を持つ板倉はネットブック内でまとめかけのレポートのようなものを見付けた。
《風の神に仕えるものの中には、宇宙空間を自由に移動する生き物がいる。宇宙空間はとても寒く特別な製法で作られた黄金の蜂蜜酒を飲まなければ人間の肉体では耐えられない。他の生物は、この移動能力を有することは可能なのか。研究施設からの報告を待つ。》
風の神、宇宙空間と壮大な言葉が出て戸惑う僕たち。
しかし宇宙空間。耐えられないのはそうだろうが……寒いとかそういう話なのか?
先ほどのメッセージにも《酒に酔いしれて宇宙へ旅立て》とあったので『黄金の蜂蜜酒』が重要な存在であるのは間違いなさそうだ。
続いて僕はメールの下書きボックスに未送信のメールが残されているのに気づいた。
《PW 821》
何かの暗号だろうか? 覚えておこう。
部屋からの脱出
大方探索も終えたのでそろそろ部屋からの脱出のことを考えよう、という流れになりそうなところだが、ここに来て再び黄色い『3』番の箱が気になりだす3人。
ナルくんに開けてもらうという鬼畜な提案も出たが、もしガスとか発生したらみんな死ぬしヤバイという板倉の判断によりやめに。本当に慎重な男である。
残るは天井の通気口。ナルくんでは外せなかった蓋はバールを使うことであっさりと開いた。どうやらここから隣の部屋の『資料室』に移動できるようだ。
もう留まる理由もないのでさっそく移動することにした。
ダクトの中を移動している最中、ナルくんは「静かな建物だね。下に人とかいなさそう?いたら、それはそれで楽しいんだけどさ♪」とご機嫌だった。
完全にレジャー感覚である。
この態度を問題視した我々はナルくんについて話し合った。
「味方かどうか怪しい。よくわからんな」
「今までの感じ胆力がやばい。発狂とか絶対しなさそう」
「むしろ発狂したところを見たい」
「かわいいなぁナルくんは」
「このおじさん達怖い」
つぶやいたナルくんからは初めて人間味のようなものを感じた。
資料室
そんなことをしている間に資料室に到着した。
部屋の中にはファイルがぎっしりと詰まった棚が並んでいた。
窓はなく、つけっぱなしの蛍光灯の明かりが時折点滅している。
生贄の部屋とは違い、パッと目につくものは棚ぐらいしかない。
調査するにも候補が少ないので今回はツーマンセルで動くことにした。
棚を僕と板倉が、ファイルを堤下とナルくんがそれぞれ担当することに決め、調査開始。
僕と板倉は棚の上にメモが落ちているのを見つけた。
《酒は冷蔵庫に保管すること》
また酒!まあ酒が温いのは勘弁してほしいのでしっかり冷蔵庫で冷やしてほしいところではあるが。宇宙空間で人間が耐えるために必要な黄金の蜂蜜酒だったか。宇宙ねー。
「もしかしてここ宇宙だったりする?」
窓がないので外が確認できないが、あり得るのか?
だとしたら脱出してもどうやって帰るんだよって話になるが。
一方、堤下ナルくんペアは『黄衣の王について』という書類が束ねられたファイルを発見した。そのファイルを手にした途端、虫の知らせのような悪寒を感じた堤下。
ファイルを開くと中には以下の内容が記されていた。
触れてはいけない知識に触れてしまった堤下。
SANチェックです。
③に続く
CoC:まずはダイスを振れ、話はそれからだ③(初TRPG) - だむだむ畑
クトゥルフ神話 TRPG (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
- 作者: サンディピーターセン,リンウィリス,中山てい子,坂本雅之
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