メガネリオンとは!?
メガネリオンは眼鏡を題材にしたTRPGである。
他に説明することはない。いいから黙って眼鏡をすこれ。
※メガネリオンはおまじな大響宴に収録されています。
キャラクターメイク
まずは【天分値】というキャラクターが生まれ持った能力をダイスを振って決める。
能力値はメンタル、フィジカル、ルックス、マネーの4つ。僕のキャラクターは以下の値で決まった。
メンタル【5】フィジカル【1】ルックス【1】マネー【2】
メンタル以外がひどいことに!ちなみにルックスは1だと魚人、6だと福山雅治と能力がどのレベルかの目安が記載されているのだが、例そのままに書くとこのキャラクタは魚人の肉塊である。
サイコロを振り直したい衝動にかられるがルール上ご法度なので泣く泣くこの値でいくとこに。適当に名前とイメージ画像を用意し、必殺技の設定を考えキャラメイク終了となった。以下PCの簡単な紹介。
わかち
かわいいモデル。設定では醜いルックスだがどういうことなのだろうか。
メンタル【1】フィジカル【2】ルックス【2】マネー【1】
必殺技:【モデル】【かわいい】【パリピ】
にとべ(ぼく)
武士道を嗜み我が道を行く男。樋口一葉と与謝野晶子の区別がつかぬ阿呆。
メンタル【5】フィジカル【1】ルックス【1】マネー【2】
必殺技:【アクチーブ】【きみ死にたまえ】【うぇいおぶざさむらい】
ニイカング
身長180cm、2月6日誕生日。眼鏡をかけてない。何か違うものを被っている。
メンタル【1】フィジカル【6】ルックス【4】マネー【4】
必殺技:【チョキ】【我が道】【同情】
衝撃のファーストコンタクト
セッションを始めるにあたり、まずは福井県鯖江市(眼鏡の聖地)に一礼をするように言われ皆で「よろしくお願いします!」と頭を下げた。これはルルブにもしっかりと記載された儀式なので是が非でもやらなければならない。なんだこのゲーム。
世界観としてはカリスマファッションリーダー的な人が「眼鏡ださくねww」と言った影響で、眼鏡をかけていると「眼悪いんですか?」と言われるようになってしまった世界らしい。現実社会と何も変わらない気がしないでもないが、ともかく眼鏡が虐げられている世の中なのだ。
さて、我々3人は【Bar IinChoU】(いいんちょう)という眼鏡好きが集まるバーで飲んでいる。ここでは眼鏡酒というものが提供されておりーーどんなものかというと単純に眼鏡が中に入ってる酒らしい。常人には理解しがたい趣向だが、ヘビースモーカーは煙草の煙をおかずに米を食べれるという逸話があるので似たようなものだろう。
「この耳かけのところが美味いんすよね~」
郷に入れば郷にしたがえ。ペロペロと味わっていると、バーのマスターから「今日も皆さん美味しいお酒を飲んでくれてありがとうございます」とお礼を言われたので作法に問題はないようだった。
「おいこの眼鏡スクエアじゃないか!俺が頼んだのボストンだぞ!?」
えらい剣幕で怒っているのはニイカングである。アサヒとキリンを間違えて出されたような感覚なのだろうか。
「では今取り換えますので」とマスターがスクエア眼鏡酒を下げようとしたのをわかちと2人で「それならください」ともらい仲良く飲む。
しばらくして、ニイカングにボストンの眼鏡酒が出されると同時にコースターが差し出される。そこには『羽川マリ』と書いてあった。誰?
ここでGMから説明が入った。なんでも我々はこの羽川マリなる美少女を名前からどんな人物なのかを想像して設定を語り合わねばならないらしい。なんだこのゲーム。
羽川マリ。羽川マリ。羽川マリ……
「やっぱ見事な三つ編みのこの手入れされた黒髪。いやーええですね!」
「委員長だもん羽川マリは!」
「目がまんまるでね、垂れ目でね」
みんな適当だった。それなりに語ると今度は写真が目の前に出される。
「皆さんはこの少女を見たときに違和感を感じるでしょう」とはGMの言葉だが、違和感どころの騒ぎではない。全然違う。三つ編みじゃないし黒髪でもない。
「足りなくないか?」とニイカングが言う。
マスターが頷く。「そうなんです。なんとこの少女、眼鏡をかけていないんです!」
眼鏡をかけない理由!
ここで羽川マリが『眼鏡をかけない理由』が判明するのだが、それはどのように決まるのかというと、予め各PLとGMが用意しておいた『美少女が眼鏡をかけない理由リスト』を使い決定する。
美少女が眼鏡をかけない理由リスト☆彡
1【お国の】【支配者に】【殺されるから】
2【スーダンで】【英雄と】【崇められているから】
3【おかあさんが】【庭で】【踊っているから】
4【ビックリするほど】【眼鏡が】【意外と似合うから】
5【お風呂で】【服を】【脱がなければいけないから】
眼鏡をかけない理由は【壱の句】、【弐の句】、【参の句】と三分割にされた各句からランダムで一つ抜き出したものを繋げて作られる。
元の句の3は意味がわからないし、4は渋っているだけなので理由としてどうなのかという不安はあるが、まあランダム接着でどうにかなるのを期待しよう。
さて、抽選開始。GMによりダイスが3連続で振られる。
【壱の句】ダイスロール 1D5→4
ビックリするほど!
【弐の句】ダイスロール 1D5→1
支配者に!!
【参の句】ダイスロール 1D5→3
踊っているから!!??
理由:ビックリするほど支配者に踊っているから
「実は、ビックリするほど支配者に踊っているのです……」
深刻なことのようにマスターから伝えられたがそっちにビックリである。
確かにかけれないだろうけどね、踊ってたら。かけてもかけても落ちちゃうだろうし。しかもビックリするぐらいでしょ?どんだけだよ!そんなに踊る!?
この『ビックリするほど支配者に踊っているから』をどのように解釈し、どう解決するのか?これをハッキリさせないことには行動を起こせない。我々3人は話し合いを持つことにした。
「捧げものなんじゃない?ダンスが」
「支配者への?」
「そうそう。永遠に媚び売りで」
「なるほど」
ならば、そんなことをさせている支配者をどうにかすればいいのではなかろうか?
話がまとまりかけたところ、再びマスターが口を開いた。
「実はーー眼鏡をかけれない理由はそれだけじゃないんです」
えっ、まだあるの?
再びダイスロールが行われた。
【壱の句】ダイスロール 1D5→1
お国の!
【弐の句】ダイスロール 1D5→4
眼鏡が!!
【参の句】ダイスロール 1D5→5
脱がなければいけないから!!?
理由2:お国の眼鏡が脱がなければいけないから
「お国の方針で脱がなきゃいけないんだよやっぱ!」というニイカングの解釈にわかち、にとべも同意する。
「やっぱりこれ、体制の支配者をどうにかすれば片付く話なのでは?」
理由1、理由2を同時に解決できるしもうこれしかねーよな!と3人は一致団結した。
「眼鏡をかけなければ人間じゃない」という強烈な反体制派のニイカングがいる時点でこうなることは必然だったのかもしれない。
こうして、3人は羽川マリに眼鏡をかけさせるため行動を開始した。
撃滅のセカンドコンタクトに続く